「世帯」とは、通常社会生活上の単位として、居住及び生計をともにしている者の集まりをいうが、生活保護法に規定する「世帯単位の原則」における「世帯」は、保護が経済的援護を主体とするところから、主に生計の同一性に着目して、社会生活上現に家計を共同にして消費生活を営んでいると認められるひとつの単位をさしていわれている。

もっとも、次官通知は、同一居住、同一生計の者は原則として同一世帯と認定することとしているが、これは、生計を一にしているか否かの認定が主として事実認定の問題であるところから、比較的事実認定が容易な同一居住という目安をあわせて用いることとしたものである。このような目安としては、他に重要なものとして居住者相互の関係(親族関係の有無、濃密性等)があるが、判定が困難なケースについては、更に消費材及びサービスの共同購入・消費の共同家事労働の分担、戸籍・住民基本台帳の記載事実等の事実関係の正確な把握に基づき、個々の事例に即して適正な世帯認定を行うこととなる。 

なお、同一居住は同一生計の判定の上で重要ではあるが、ひとつの目安であるにすぎないから、同一の住居に居住していなくても社会生活上同一世帯と認定するのが適当な場合がありうる。夫が出かせぎに出ているとか、子が義務教育のために他の土地に寄宿しているとか、あるいは病院に入院している等の場合は、それぞれ農閑期、義務教育期間、入院必要期間が終了すれば、他の世帯員の居住する住居に帰来することが予定されているものであり、このように、やむをえない事由によって同一の住居に居住していないが、それが一時的なものであって一定の時期が到来すれば、再び他の世帯貝の居住する住居に帰来して生活することが予定されているような場合は、居住を異にしていても同一の生計を営んでいるものであり、これを同一世帯として認定することが適切である。